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ホルミシス

放射線にはホルミシス効果がある。

というのはとりあえずは良いのですが、それがなぜか「微量であれば放射性物質を発電所や再処理工場から放出しても構わない」という論の根拠とされる場合があります。この展開が私には理解できません。

低線量を与えることで身体の耐性が高まる、という主張は丁度「種痘」と同様であると思われます。種痘が有益であることは云うまでもありません。では天然痘の細菌を弱めて散布することは可でしょうか。

勿論不可です。

天然痘よりももっと害が小さいものであればどうでしょうか。その辺の至るところに存在する雑菌であれば?雑菌を嫌い、身の回りを殺菌して回ると身体の抵抗力が落ちるそうですが、だからといって、公衆に雑菌を振りまく行為が容認されるわけではありません。

個人差、病歴や当日の健康を考えないワクチン接種は明らかに無謀です。ワクチン接種が医師以外の者によって行われることが容認できないように、たとえ低線量被曝に健康増進効果があったとしても、医師以外の者による被曝は容認できないように思われます。

リスクと便益を考える際、雑菌の事例を考えれば、ホルミシスがあっても、ホルミシスが無い場合と基本的に変わらない評価をするのが妥当かも知れません。

おまけに、ホルミシス効果は原子力産業の安全宣伝のために強調しすぎの感があり、今ひとつ違和感がぬぐえません。もしもホルミシス効果が間違いであった場合を考えると、あるいは自分が人類の平均よりも放射線に弱かった場合を考えると(おそらくその可能性は50%程度でしょう)とても積極的に放射線を浴びようとは思えません。

放射線防護というのは見えない放射線をいかに避けるかという問題であり、気が付いたときには浴びすぎになっている恐れがあるので、主観的には出来るだけ避けるというのが得策であると思います。

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弱い放射線を微量受けることで細胞が刺激を受け 身体の細胞を活性化させ毛細血管が拡張し、 新陳代謝が向上、免疫力や自然治癒力を高めるそうです。 これを放射線のホルミシス作用というらしいです。 動脈硬化症などのかたにおすすめです。 バドガシュタイン....... [続きを読む]

受信: 2006年3月27日 (月) 02時04分

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