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放射能放出を支える無意識

原子力発電からは全国集計すると日常的に放射性物質が1014ベクレル程度放出されているようです。六ヶ所の再処理工場は希ガスでは1017ベクレルまで放出しても許される値のようです。

原子力発電便覧(資源エネルギー庁)などを参照すると、既に廃止された茨城県東海原発だけで1014ベクレル程のクリプトンを放出した年もありますので、その他の発電所はその分割り引いて考えた方が良いと思います。基数が増えているのに量が減っているのは所員の方々の立派な仕事だと思います。

立派な仕事ではありますが、大学の研究施設で使用するような量と比べると、「桁違いに多い」、というのが私の感想です。事業者や行政は「拡散するから安全です」と主張します。拡散する、ということは薄まると同時に汚染が広範囲に広がる事を意味します。

1017ベクレルの放射性物質が一カ所に集まった状態で被曝すれば、その線源が原因で障害が起きたことは、簡単に明らかになるでしょう。対して、拡散して薄められた放射性物質では急性障害は発生せず、癌や遺伝的影響が確率的に発生する事が考えられます。

癌の原因は放射線だけではありませんし、発生した癌から原因を特定することも出来ません。もしも「たまたま」原子力発電所から放出された放射性物質が原因で癌になり、それが元で死んだ人がいたとしても、原子力発電所が原因である事を証明する事は困難でしょう。

たとえ疫学調査で癌発生の増加が確認されたとしても、放射性物質の放出が原因であるのか、その他の、たとえば生活習慣の変化等が原因であるのかを特定することは困難ですし、「誰の癌が、放出された放射性物質の為に起きたのか」を確定することは出来ません。

この事実が核施設からの放射性物質の大量放出を支えているような気がします。けれども、それは悪く云えば「ばれなきゃ良い」という事であり、あまり許せる事では無いように思います。

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