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上流のゴミ

原子力は廃棄物も少ない

という宣伝がされます。石炭に比べ、重量あたりの発熱が100万倍だからその分、ゴミも少ないのだ、という主張です。

現実には原子力のゴミは「重量」的には上流、つまり採掘から燃料の製造までが大部分となるようです。

ウランの鉱石は重量で0.1%程度までが採算ラインだと聞いたことがありますが、これが正しければ、精錬されたウランの1000倍の鉱滓が出ることになります。

天然ウランのうち燃料として有効なウラン235の割合は0.7%程度で、日本で利用されている軽水炉の場合、これを3~5%に濃縮しなければなりませんので、ここで一桁分ゴミを出します。

ここまでで、単純計算で、消費されるウランの10000倍のゴミが燃料の製造過程で発生していることになります。日本では濃縮ウランを輸入していますので、これらのゴミは、鉱山のあるオーストラリア、北米大陸や濃縮を行なった米国に残される事になります。

オーストラリアの鉱山は、アボリジニの聖地で、世界遺産でもあるので、たとえば放射能を帯びていなくてもゴミを捨てるのは憚れる、ように思います。

ウランの核分裂の結果は純粋にゴミになるのではなく、直接処分であれば、核分裂生成物より1桁~2桁程度余計な重量がゴミになります。再処理を行なった場合、処理に使用された溶液等も、ゴミになります。ガラス固化を行なえば、ガラスの重量も足さなければいけません。

さて、原子力はゴミが少ないと云えるのでしょうか。勿論、上記の個々の数字は正確ではありませんので、鉱山や燃料製造事業者に応じて読み替える必要がありますが、おおざっぱな素人計算では100万倍、という最初の目論見を帳消しにする程度には、ゴミが排出されているように思います。

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