« 柏崎刈羽 | トップページ | 猛暑と電力不足の報道のありかた »

塑性変形

地震の観測記録というのは、現代的な地震計での記録の歴史が浅く、統計が不確かなううえ、岩盤の破壊という個性あふれる現象である、地震動を相手にしなければならないので、原子力発電所に限らず耐震設計は、「これで大丈夫」という全幅の信頼を寄せるものではありません。

ただし、地震動を仮定した先の構造計算の結果は普通の信頼が置けると思います。

そもそも原子力発電所の耐震設計思想として、S1であれば弾性の範囲に収まり、S2の場合、塑性域に入るけれど破断には至らない。と、説明されています。

今回新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発を襲った地震動の記録は大部分が記憶装置の容量不足で失われましたが、最大加速度からS2を超えたことは確かです。S2を超えたのですから、「耐震設計の計算が正しければ」塑性域に入っているハズです。

塑性変形を起こした部材、見た目は一緒でも、元の強度を持ちません。

今後、柏崎刈羽原発を再稼動する動きが活発になると思います。

いつでもそうですが、「検査しました」という言葉の裏には「できる場所は」という枕詞があることを忘れてはいけません。超音波探傷などが過大に宣伝されていますが、2003年の傷隠しの時もそうですが、完全に検査できるわけもありません。

どこまでいっても新造時の検査を超える検査はできません。

塑性域に至る力を受けた部材をそのままに再稼動をしたがる人は安全を軽視する人です。原子力を好きな人で、安全を重視する人は新造を目指すべきでしょう。私は原子力が好きではありませんので、廃炉を望みます。

|

« 柏崎刈羽 | トップページ | 猛暑と電力不足の報道のありかた »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/48778/16249529

この記事へのトラックバック一覧です: 塑性変形:

» 急がれる原発の耐震性評価 [湯浅日記]
発電所に被害が出たものの、大きな問題にならなくてよかったと思います。 これからこんな事があっても、耐えられるよう、脆弱性をなくしていって欲しいとおもいます [続きを読む]

受信: 2007年8月27日 (月) 11時08分

« 柏崎刈羽 | トップページ | 猛暑と電力不足の報道のありかた »