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2011年6月

被曝の問題

最近、被曝の話をあっちこっちで話していますが、被曝の問題はすごく難しいなぁ、と、感じます。

長崎大学の山下先生が被曝被害をICRPの基準よりもずいぶん緩く語っている「気持ち」が少しわかったような気がします。

もしかしたら、ですが、自分は健康なのに差別されたのでは無いでしょうか。

被曝の被害は実害よりは強く差別され、実害よりは安心されたり、実害より心配している感じだと思います。

この辺りは不思議な人の気持ちの問題だと思います。

万人が認める解決策は無いように思います。

解決策が無いからこそ、原発は無くさなければならない、と、思います。

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もんじゅ、落下装置回収作業

福島第一原発事故でドタバタしていてフォローできない間に福井県にある兵器級プルトニウムを大量生産する高速増殖炉「もんじゅ」で事故の復旧作業が進行していました。

いえ、もちろん知っていましたし、ネット以外ではフォローもしていましたが。

とりあえず、無事に抜けて良かった、というところです。抜けないと燃料棒が取り出せないので廃炉もできないという事態でしたから。スリーブを抜くなんてなかなか無いことですからもう少し手間取るかと思いましたが、意外とあっさり抜けたようです。

「もんじゅ」は危険な金属ナトリウムを使っているので、空気に触れないようにカバーする必要があり、そのカバーに塩ビを使ったそうなのですが、軽水炉では塩ビは使わないんですよね。腐食が進むので。この辺は今後、突っ込むつもりです。

元京大の小林先生がコストが掛かりすぎる点をニュースで指摘していますが。
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20110625ddlk18040637000c.html

まだ試験中なんですから、メーカー責任で直させるというのが本来の姿のような気もします。
なんでメーカーの設計ミスを税金を使ってリカバーしなければいけないのか。

この国の原子力政策の問題点の一つだと思います。

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電力需要実測値

6/22に今年最初の猛暑日を迎えて電力消費はうなぎのぼりになりましたが

東京電力の最大需要は4129万kWだったようです。

東京都心が31.9度、そのた35度以上の「猛暑日」が全国13地点で記録されたにも関わらず4129万kWということは、今年の夏の停電はなさそうですね。

ピーク電力が東電の場合16時から17時に記録されたということですから、企業系のピークシフトがきっちり機能しているようです。

7月後半から8月前半に掛けてのピーク上昇もおそらく休日の分散で抑えられますので、おそらく大丈夫でしょう。猛暑が複数日続くと消費電力が伸びるというのもありますし、みんなが好き勝手使えば足りなくなるとは思いますので心配は心配ですが。

九州電力や関西電力など、原発再稼働がしたくて仕方ないようです。「損切り」ができなくて株で損をする人の行動パターンを見ているようです。

日本の発電設備は「オール電化」を大宣伝するほどに余っています。バブル前期には原発を止めると足りなくなるくらいにはひっ迫していましたが、その後発電所の建設は順調に進んだのに電力消費は伸びませんでした。現在では原発を全部止めても、ちょっとした節電やピークシフトで対応可能なくらいです。

オールジャパンで原発なしを達成できないとしたら、足りないのは電力ではなくて、工夫や理性、あるいは我慢じゃないでしょうか。

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線量目標値

国が定めた一般公衆の被曝限度は1ミリシーベルト/年ということになっていますが(1ミリシーベルト自体は法律には登場しないけれど、規制の前提が1ミリシーベルト/年です)、実はそれより厳しい基準があります。

1975年に原子力委員会の定めた「発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値に関する指針」にある「線量目標値」50マイクロシーベルト/年です。米国に追従する形で、「as low as reasonably achievable」(アララの原則)の考え方に基づき策定されました。

「努力目標」とされていますが、数値が示されているため、事実上の規制であり、国内の発電所は、設計上は一般公衆の追加被曝が50マイクロシーベルト/年を超えないように運営されているハズ(確か東京電力は10マイクロシーベルト/年の設計)です。今回の事故後の処理でも50マイクロシーベルト/年を超える場合は、何らかの措置を講じるべきでしょう。

現在の文科省の態度では1ミリシーベルト/年が「努力目標」になっています。20倍違いますね。

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ノーニュークス・アジアフォーラム2011日本で開催決定

ノーニュークス・アジアフォーラム2011の開催が日本に決定しました。

http://www18.ocn.ne.jp/~nnaf/110a..htm

例年よりも規模が拡大される模様です。

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昨日の院内集会の中継

ごめんなさい。行きそびれました。

http://www.ustream.tv/recorded/15355077

役人は日本語が通じないかとも思う。

ベラルーシやウクライナの基準よりも緩い基準を取る日本政府に従っていると、将来の健康状態はベラルーシやウクライナより悪い結果になるでしょう。

内心の自由

大切ですね。内心では役人も家族を住まわせる事が出来ない場所に、今たくさんの人が住んでいるということです。

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ホルミシス

少量の放射線は健康に良い

という主張があります。「ホルミシス」というのですが。

これはある意味で本当で、ある意味で間違っています。

たとえば、ホルミシスを主張する際によく引用される実験に、マウスの集団を2つに分け、一方に低線量被曝を与えます。その後一定期間をおいて、今度は死にそうなくらい被曝させます。そうすると、最初に低線量被曝をさせたグループの方が致死率が低い、という実験があります。

この現象をどう解釈するかというと

被曝によって細胞が死ぬのですが、その際に細胞間の個体差により、比較的放射線に弱い細胞の方が強い細胞より多く死ぬでしょう。そうすると残った細胞は体全体でのもともとの平均よりも放射線に強いことが期待できます。2度目の照射の際には一度弱い照射で弱い細胞をあらかじめ殺しておいた方が致死率が低いでしょう。

(以上は私の独断解釈ですので、取り扱いにはご注意を。健康に良いという人は細胞自体が適応応答をしていると解釈します。)

さて、では2度目の照射をしない場合、発がん率はこの両グループでどちらが大きいでしょうか。

これは被ばくをさせたグループの方が発がん率が高くなるでしょう。

低線量被曝が健康に良いという事実と健康に悪いという事実は、「健康」の意味が違うだけで、実は両立するのです。ただ2度目の高線量被曝を前提とする「健康に良い」という主張は放射線防護の局面では採用されません。放射線被曝防護で着目されている害は低線量の場合ガンや遺伝的影響ですし、致死量に相当するような高線量被曝は、そもそも一回でもあってはならないものだからです。

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株主総会

各電力会社の株主総会に原発止める議案が提出されています。

実は毎年毎年提出され続けていたのですが。

今年は今まで反対していなかった株主にも原発忌避が広がっている気もします。

http://www.47news.jp/CN/201106/CN2011061201000236.html
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110612ddm008020101000c.html
http://mainichi.jp/select/biz/news/m20110612k0000m020123000c.html
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110610/biz11061013210016-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110610-OYT1T00603.htm
http://www.asahi.com/business/update/0612/OSK201106120016.html

その一方で、原発はお得という意見も、、、

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=azN9WhQ7Rzxc

言論の自由は大事ですから、そういう意見を止めるつもりはありませんが、感想を少々。

福島県民の「大迷惑」を勘定に入れたうえで「儲かる」という主張は非人道的というものです。

過去を見れば、たとえば、水俣病の最中にもアセトアルデヒドは儲かる、という主張をした人はいたことは想像に難くありません。

こういう主張をする人々はもしかしたら「殺人も儲かれば結構」という発想をするのかもしれません。

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3兆円

読売新聞が伝えるところによると、、、

 海江田経済産業相は7日の新成長戦略実現会議で、国内すべての原子力発電所が運転停止した場合、火力発電で代替すると液化天然ガス(LNG)や石油などの燃料費の負担増が年間3兆円以上になるとの試算を明らかにした。

燃料費の増加分は電気料金に転嫁される仕組みのため、それだけ国民の負担増につながることになる。

 海江田経産相は7日の閣議後記者会見で「7月には電力の需要のピークを迎える。安全基準に適応した原発を再稼働して電力の供給に万全を期したい」と述べた。今回の試算もコスト面から原発の安定した運転の重要性を強調する狙いとみられる。
(2011年6月7日22時38分 読売新聞)

だ、そうで。ちゃくちゃくと原発推進勢力の巻き返しが行われています。これを読んだ人が「原子力って安いんだ」と勘違いすることを危惧します。

年間3兆円負担増までは、そういうこともあるでしょうという感じです。長期契約ではないスポットでの燃料調達は高いでしょうし、すでに原子力に投資した上での二重投資ですから、一時的にコストアップになるのは当然です。

電力会社の有価証券報告書を元にしたコスト分析だと原発はコストで優位ではありません。大島堅一先生が去年の原子力委員会に提出した資料が、一般に手に入る最新資料だと思いますが、私はこれまで有価証券報告書を元にした計算で原発がコスト的に有利だという報告を見たことがありません。せいぜいが、「減価償却のすんだ原発は経済性がある」という評価までです。

「次に建てる発電所」を選定する際には、海江田経済産業相の思惑に乗らないようにしなければコスト高な原発をまた作る羽目になるでしょう。

石炭やLNGは原発に対して、コスト競争力がありますから、石油の利用がコストアップにつながりますが、それも発電用C重油が原油よりも高い価格で取引されているからです。

石油を精製した残渣油が9割なんだからもっと安くてもよいと思うんですが、原油値上げをガソリン等の製品価格に転嫁できない分を発電用燃料が負っているという感じです。社会全体としてはそれもよいかもしれません。

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