« 株主総会 | トップページ | 昨日の院内集会の中継 »

ホルミシス

少量の放射線は健康に良い

という主張があります。「ホルミシス」というのですが。

これはある意味で本当で、ある意味で間違っています。

たとえば、ホルミシスを主張する際によく引用される実験に、マウスの集団を2つに分け、一方に低線量被曝を与えます。その後一定期間をおいて、今度は死にそうなくらい被曝させます。そうすると、最初に低線量被曝をさせたグループの方が致死率が低い、という実験があります。

この現象をどう解釈するかというと

被曝によって細胞が死ぬのですが、その際に細胞間の個体差により、比較的放射線に弱い細胞の方が強い細胞より多く死ぬでしょう。そうすると残った細胞は体全体でのもともとの平均よりも放射線に強いことが期待できます。2度目の照射の際には一度弱い照射で弱い細胞をあらかじめ殺しておいた方が致死率が低いでしょう。

(以上は私の独断解釈ですので、取り扱いにはご注意を。健康に良いという人は細胞自体が適応応答をしていると解釈します。)

さて、では2度目の照射をしない場合、発がん率はこの両グループでどちらが大きいでしょうか。

これは被ばくをさせたグループの方が発がん率が高くなるでしょう。

低線量被曝が健康に良いという事実と健康に悪いという事実は、「健康」の意味が違うだけで、実は両立するのです。ただ2度目の高線量被曝を前提とする「健康に良い」という主張は放射線防護の局面では採用されません。放射線被曝防護で着目されている害は低線量の場合ガンや遺伝的影響ですし、致死量に相当するような高線量被曝は、そもそも一回でもあってはならないものだからです。

|

« 株主総会 | トップページ | 昨日の院内集会の中継 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/48778/51938040

この記事へのトラックバック一覧です: ホルミシス:

« 株主総会 | トップページ | 昨日の院内集会の中継 »