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軽水炉による兵器級プルトニウムの製造

「軽水炉による兵器級プルトニウムの製造」というタイトルでツイートをまとめたら、コメントが付くこと付くこと。

http://togetter.com/li/473668

これだけコメントが付いたのに、軽水炉で兵器級プルトニウムが作れないという人ばかりであるだけでなく、証拠を提示する人がいないのもネットの恐ろしいところです。

軽水炉では兵器級プルトニウムの製造は出来ないので安心して原発に賛成していたような人は感情的にもなるでしょう。私としては三村剛昂先生の話を思い出さざるを得ません。原子力の開発は核兵器に結びつきます。

また、現在北朝鮮で進められている軽水炉開発にも危惧を抱きます。

要点をまとめると、「燃焼度が小さいうちに燃料を取り出せば、軽水炉でもプルトニウムは兵器級」というもの。

「原子炉級」と「兵器級」の意味がわからない人も多いと思いますが、プルトニウムにも「質」があって、核兵器に使うものは「質」が高いと思ってください。で、普通の原子炉の使用済み燃料中のプルトニウムは「質」が低い。具体的に書くと同位体の組成が問題になり、プルトニウムの同位体組成で239の比率が高いほど核兵器向きという事になっています。

資料として、以下のものを上げておきます。

http://www.princeton.edu/sgs/publications/sgs/archive/Mark-17-2-3-GSGS_A_437047_P.pdf

この資料は原子炉級のプルトニウムによる爆弾製造の考察ですが、燃焼度とプルトニウム組成の関係を示したグラフがあります。また、プルトニウムとウランの核分裂衝突断面積のグラフも載っています。

http://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/ss-2001/PDF%20files/Session%2015/Paper%2015-08.pdf

IAEAのセッションで軽水炉による兵器級プルトニウム製造の話をした人の資料です。

現在「人類」が持っている兵器級プルトニウム製造デバイスとしては、軽水炉が最大の能力を持っていることは間違いなさそうです。

さて、軽水炉でも兵器級プルトニウムが生成できるとなると、核武装論者は喜ぶかもしれませんが、核武装しようというのであれば軽水炉ではなく、重水炉や黒鉛減速炉の方が良いでしょう。

一般に軽水炉による兵器級プルトニウムが問題にならないのは、発電を止めなければ燃料の交換が出来ない点にあります。発電所が基幹電力を担っている場合にはそうそう止めるわけにもいきません。

あれ?と、引っ掛かりを感じる人も居るでしょう

今現在、日本の原発は基幹電力を担っていないので、国際的に見ると危険視されているかもしれません。

「原発を全て停めても深刻な電力不足を起こさない状況を考えると、日本の原発はプルトニウムの製造の為に作られたのか。そういえば再処理にも非常にこだわる」などという疑念を持つ人は少なからずいるでしょう。国際的な軍事問題を専門に考えている人であれば核兵器の容認/反対を問わず、そう考えるのが自然であると思います。

いずれにせよ「唯一の被爆国」という看板を掲げ「核廃絶は国是」と言いつつ「潜在的核抑止力を保持する」という裏表のある我が国の外交は国際的な「尊敬」を受けることは無いような気がします。

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